2013年08月08日

色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

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「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」村上春樹

IQ84に続き、話題性によって大量の在庫切れを生んだ村上春樹の最新作。
少し乗り遅れたけどようやく読めた。
読み終わってからちょっと各所のレビューとか読んでみたけど、予想通り評価真っ二つ。
というより酷評の方が多いんかな。それもわかるっちゃわかる。

これだけ売れてる作家であれば(本来これだけ売れるべきではないと思ってるけど)読者それぞれで、求める「春樹像」が多岐にわたるのは仕方ない。
IQ84の方が、ミステリー要素が強いだけ万人受けするのもよくわかる。
でもおれとしてはもうね、素晴らしかった。

春樹作品では久々に、ストーリー全体を覆う喪失感・寂寥感。
自らを空っぽの容器みたいだと認める主人公つくるの葛藤と妄想とを静かに描く。
いつものように、特に何も解決しないし救いがあるわけでもない。
孤独を埋めるための「巡礼」を追った、極上のロードムービーみたいな作品。

あるいは彼のファンなら必ず反応する春樹節も全開やし、非常に満足。




posted by しもみだい at 17:11| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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